電球が切れたので買いに行ったら、売り場に何十種類も並んでいて選べない。この相談をよく受けます。確認すべきことは四つです。口金の太さ、明るさ、光の色、形。このうち口金だけは間違えると取り付けられないので、最初に確認してください。切れた電球を持っていくのが一番確実です。この記事では、四つの見方と、調光器やセンサーが付いた器具で起きる不具合まで書きます。
この記事でわかること
- 口金の種類と確認のしかた
- 明るさを表す数値の読み方
- 光の色の選び分け
- 調光器やセンサーで起きる不具合
まず口金を確認する
電球の根元、ねじ込む金属の部分を口金と呼びます。ここの太さが合わなければ、そもそも取り付けられません。
家庭でよく使われるのは、直径二十六ミリのものです。居間や玄関の照明の多くがこれです。表記は、アルファベットと数字の組み合わせで示されます。
もう一つ多いのが、直径十七ミリの細いものです。小型の照明や、装飾を兼ねた器具で使われます。廊下や洗面所の照明に多い形です。
この二つを見比べると、太さの違いははっきりわかります。ただし、記憶だけで買いに行くと間違えます。外した電球を持っていくか、口金に書かれた表記を写真に撮ってください。
ねじ込む形式以外に、差し込んで回す形式もあります。天井に埋め込まれた照明で使われることがあります。これも現物を確認するのが確実です。
明るさは数値で比べる
かつては、明るさをワット数で判断していました。六十ワットの電球、という言い方です。
しかし、ワット数は消費する電力であって、明るさではありません。同じ明るさでも、白熱の電球とLEDでは消費電力が何倍も違います。
今は、光の量を表す数値で比べます。箱に記載されている数字です。この数字が大きいほど明るくなります。
目安として、白熱の四十ワット相当がおよそ四百八十、六十ワット相当がおよそ八百十、百ワット相当がおよそ千五百二十です。売り場には対応表が掲示されていることが多いので、それを見れば迷いません。
製品によっては、従来の何ワット相当という表記が併記されています。この表記があれば、そのまま同じ数字のものを選べば済みます。
光の色を選ぶ
同じ明るさでも、色で部屋の印象と使い勝手が変わります。
青みがかった白い光は、最も明るく感じます。細かい作業をする場所、書斎、台所の手元に向きます。目が覚める方向に働くので、朝の支度をする場所にも合います。
自然な白い光は、中間の色です。どの部屋にも合わせやすく、迷ったらこれを選べば失敗しません。
オレンジがかった暖かい光は、落ち着いた印象になります。寝室、居間でくつろぐ場所、飲食する場所に向きます。夜に浴びる光としては、こちらのほうが眠りを妨げにくいとされています。
同じ部屋で色がばらつくと、落ち着きません。一つの部屋の電球は、色をそろえてください。
光が広がる範囲
見落とされやすいのが、光の広がり方です。
白熱の電球は、全方向に光を出します。天井や壁に反射した光が部屋全体を照らすので、やわらかい明るさになります。
LEDには、光が前方にしか出ない製品があります。真下は明るいのに、部屋全体は暗く感じる。この違いが原因です。
箱に、光が広がる角度が記載されています。全方向に近い製品を選べば、白熱の電球に近い見え方になります。
一方、真下を照らしたい場所では、広がりの狭い製品のほうが効率的です。玄関や、絵を照らす照明が該当します。
形と大きさ
器具によっては、電球の形が合わないことがあります。
一般的な丸い形のほかに、細長い形、先がとがった形、ボールのような形があります。カバーの中に収まるかどうかを確認してください。
LEDは、白熱の電球より根元の部分が太くなる傾向があります。放熱のための構造が入っているためです。以前の電球が入った器具でも、入らないことがあります。
買う前に、電球の長さと太さを測っておくと確実です。カバーの内寸も測っておいてください。
密閉された器具に注意
LEDには、使えない器具があります。ここは重要です。
カバーで完全に覆われた器具や、断熱材に埋め込まれた天井の照明では、熱がこもります。LEDは熱に弱く、内部の部品が早く劣化します。
寿命が大幅に縮む、途中で消える、点灯しなくなる。こうした症状が出ます。最悪の場合は、発煙につながります。
だから、製品の箱に密閉された器具で使えるかどうかが明記されています。浴室や玄関のように、カバーの付いた照明で使うなら、この表示を確認してください。
天井に埋め込まれた照明では、器具側に対応の表示があります。断熱材に覆われた形式には、専用の製品が必要です。
調光器が付いている場合
明るさを調節できる器具では、対応した製品を選ぶ必要があります。
調光に対応していないLEDを使うと、ちらつく、うなるような音が出る、暗くならない、といった不具合が起きます。器具側が壊れることもあります。
箱に、調光器に対応しているかどうかが書かれています。対応と明記されたものを選んでください。
ただし、対応の製品でも、器具との相性でちらつくことがあります。これは製品の不良ではなく、組み合わせの問題です。別のメーカーの製品を試すと解決する場合があります。
センサー付きの器具
人が近づくと点灯する器具でも、同じような問題が起きます。
器具のセンサーは、わずかな電流を常に流して動作しています。この電流が、LEDをかすかに光らせることがあります。消したはずなのに、ぼんやり光り続ける現象です。
点滅を繰り返すこともあります。故障ではなく、組み合わせによるものです。
対応の表示がある製品を選んでください。それでも起きる場合は、器具ごと交換するほうが早い解決になります。
浴室と屋外で使う場合
湿気のある場所と、雨のかかる場所では、条件が変わります。
浴室の照明は、湿気に耐える構造の製品を使ってください。通常の電球を使うと、内部に湿気が入って早く壊れます。
屋外では、雨に耐える性能が必要です。器具に防水の性能があっても、電球側が対応していなければ意味がありません。
屋外の照明は、虫が集まるという問題もあります。虫が寄りにくい波長の光を出す製品があるので、玄関先ではこれを選ぶ方法があります。
交換の手順
作業そのものは簡単ですが、順番があります。
- スイッチを切る。できれば分電盤のブレーカーも落とす
- 電球が冷えるまで待つ。点灯直後は熱い
- カバーがあれば外す。落とさないよう両手で支える
- 電球を反時計回りに回して外す
- 新しい電球を、まっすぐ差し込んで時計回りに回す
- カバーを戻し、スイッチを入れて点灯を確認する
締めすぎないでください。ガラスの部分を強く持って回すと、割れることがあります。金属の口金の部分を持って回してください。
高い位置なら、脚立を使ってください。椅子の上に立つと、上を向いた姿勢で不安定になります。
割れてしまったとき
電球が器具の中で割れ、口金が残ることがあります。
この場合、必ずブレーカーを落としてから作業してください。通電したまま金属部分に触れると、感電します。
厚手の手袋をして、ペンチで口金をつかんで回します。ガラスの破片が残っているので、目の保護もしてください。
無理だと感じたら、電気工事店に相談してください。数千円で対応してもらえます。器具を壊すより安く済みます。
寿命と交換の目安
LEDの寿命は、四万時間程度とされる製品が多いものです。
一日十時間使っても、十年ほど持つ計算です。ただし、この数字は明るさが一定の割合まで落ちるまでの時間で、突然切れることを意味しません。
実際には、熱のこもる環境や、点滅を繰り返す使い方で寿命が縮みます。玄関やトイレのように、短時間の点灯を繰り返す場所では、表示より早く劣化します。
暗くなった、色が変わった、ちらつくようになった。こうした症状が出たら交換の時期です。
器具の寿命も見る
電球を替えても点かない場合、器具側に原因があります。
照明器具には、設計上の標準使用期間としておおむね十年が示されています。内部の配線や部品が劣化するためです。
接触する部分が変形している、焦げた跡がある、点いたり消えたりする。こうした症状は、器具の問題です。
天井の金具に引っかける形式なら、器具ごとの交換は自分でできます。直接配線されている場合は、電気工事士の資格が必要です。
古い電球の捨て方
外した電球の処分にも、区分があります。
白熱の電球とLEDは、多くの地域で不燃ごみです。割れやすいので、紙に包んでから出してください。
蛍光灯の形式は、水銀を含むため区分が分かれます。専用の回収に出す地域が多いので、自治体の案内を確認してください。
電球の形をしていても、中身が蛍光灯の製品があります。判断がつかなければ、蛍光灯として扱うほうが安全です。
電気代の違い
白熱の電球からLEDに替えると、消費電力は大きく下がります。
同じ明るさで、消費電力は五分の一から八分の一程度になります。点灯している時間が長い場所ほど、差が出ます。
ただし、電球の値段は高くなります。回収できるかどうかは、使う時間で決まります。一日に数分しか点けないトイレの照明では、何年もかかります。
居間や台所のように、毎日何時間も使う場所から替えていくのが合理的です。
部屋ごとの選び方
使う場所から逆にたどると、選ぶものが決まります。
居間は、広く照らす必要があります。全方向に光が出る製品を選び、明るさは部屋の広さに合わせてください。くつろぐ場所なので、色は自然な白か、暖かい色が向きます。
台所は、手元が見えることが第一です。白っぽい色で、明るめの製品を選んでください。食材の色を正しく見せる性能を持つ製品もあります。
寝室は、暖かい色で、明るすぎないものです。夜に強い光を浴びると、眠りにつきにくくなります。調光ができる器具なら、時間帯で変えられます。
玄関と廊下は、点けている時間が短い場所です。点灯が速い製品を選んでください。人を感知して点く器具にすると、消し忘れもなくなります。
買うときに見る表示
箱には、必要な情報がひととおり書かれています。どこを見るかを整理します。
表面には、口金の表記、明るさの数値、光の色、従来の何ワット相当か。この四つが大きく載っています。まずここで絞り込めます。
側面や裏面には、使える器具の条件が書かれています。密閉された器具に使えるか、調光器に対応するか、屋外で使えるか。ここを読まずに買うと、失敗します。
寸法の記載もあります。全体の長さと、最も太い部分の直径です。カバーに収まるかの判断に使ってください。
保証の期間が書かれている製品もあります。早く切れた場合に交換してもらえることがあるので、箱とレシートは取っておいてください。
よくある質問
切れた電球を持っていくべきですか
最も確実な方法です。口金の太さ、形、大きさが一目で比べられます。割れないよう、紙に包んで持っていってください。持っていけない場合は、口金の表記と、電球の全体が写る写真を撮っておいてください。
買ってきた電球が点きません
まず、差し込みが浅くないか確認してください。次に、器具が調光器やセンサーに対応しているかを見ます。対応していない組み合わせでは点かないことがあります。他の器具で点けば、電球は正常です。
同じ部屋で明るさが足りません
光が広がる角度を確認してください。前方だけに光る製品では、部屋全体が暗く感じます。全方向に近い製品に替えると解決することがあります。カバーの汚れも、明るさを落とす原因です。
すぐ切れてしまいます
密閉された器具で、対応していない製品を使っている可能性があります。熱がこもって寿命が縮みます。箱の表示を確認してください。器具側の接触の不良という可能性もあります。
まとめ
電球を選ぶときは、口金、明るさ、光の色、形の四つを確認してください。口金だけは間違えると付きません。明るさはワット数ではなく、光の量を表す数値で比べます。そして、カバーで覆われた器具、調光器の付いた器具、センサーの付いた器具では、対応した製品を選ぶ必要があります。この表示を見落とすと、すぐ切れる、ちらつく、といった不具合が起きます。切れた電球を持って買いに行くのが、最も確実です。
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